新しい生活を!2021年03月11日 21:42

 今までの普通を断舎離して、自分なりの新しい生活を始めよう!

 自分の人生の中での最大の災害経験から10年の節目、さらには現下のコロナ感染拡大の状況を受けて、言ってみれば「変えることができる最後のチャンス」と捉えたい。今までの暮らし方、当たり前だと思っていたことが「当たり前ではない」と思える今こそ、変えるチャンス。

 10日ほど前、休業補償で一日休みが増えた連休中に少しだけ片付けをした時に、大学入学直後に買った岩波新書が出てきて読み直し(実際は読了していなかった!)してみた時に遭遇した一文に、ちょっと衝撃を受けたのです。著者は明治25年生まれの法学者。私の卒業した大学の総長をつとめられた方の自叙伝の中の一文でした。記述は明治の最終盤、大正になる前、筆者が当時の旧制中学生になった頃の出来事に関して書かれた一文。

 「牛乳、それは病人しかも衰弱した病人だけが飲むものである。その頃の田舎の常識では、このように思われていた。」

 そうなんだ、牛乳ってごく普通に飲まれるようになったのはそんなに前のことではないのですね。たしかに我々の小学校の給食では「脱脂粉乳」とかいう言葉を聞いたような気も。今では当たり前のようにスーパーにはいろんな種類が山積みされている。もちろん牛乳ばかりではなく、食材全般そうですね。足の早い生鮮品も普通の時なら「売り切れ」って表示滅多に見ないし、でもそれって逆にいうと廃棄されている食材も、まだまだ無くなっていないことの裏返し。詳しいことはさておき、現在の食糧供給体制って、かなり「余分に作って」足りなくならないようにしているってことですよね。たまに好天で各地の作物の生育が良すぎると、供給過剰で値がつかないから出荷せずに「廃棄」なんてニュースもまれに聞きます。

「これって、どうなの?」って思ってしまいます。

 さて自分自身を振り返ると、自分の食生活はかなり質素。外食はごくごくたまにだし、自炊は野菜中心、栄養バランスにも多少は気をつけているつもりでしたが。牛乳の一文を見てから、考え直したのです。カロリーはやっぱり摂りすぎているんではないかと。 これからは今までの「普通」を見直してみようと決心した今宵です。

 今夜の BGM は、アリシア・デ・ラローチャのモーツァルト、ピアノ・ソナタ
の5枚組CD から、CD1、CD2 を聴きながら書いてみました。